まにょっこ☆まこりん プレストーリー

■05

「すっごく可愛かったよ、ふふっ。千里くんも、気持ちよかったでしょ?」
「ぃ……いい加減に、しろよ……せっかく仲良くなれたんだから、お前のこと嫌いになりたくねえんだよ……っ!」
 一度絶頂してしまい、少し落ち着いた俺は、そう毒づいていた。
 ただ、宮間の告白は、仮にこんなことをされなくても、受け入れられなかった。
 だけど、友人としてこれからも仲良くしていきたいとは、思っていたんだ。
「まだ僕にそんな優しいこと言ってくれるんだね。嬉しいな。千里くんのそういうところも、好きだよ。好きだけど……イライラもするなぁ」
 見ると、宮間の表情からは笑みが消えていた。
「これだけ言ってるのに、まだわかってくれないんだ。そういうどっちつかずな態度が、僕を惑わしてるんだって!」
 おれの態度が、どっちつかず?
 言われてみれば、そうかもしれない。
 宮間の気持ちを受け入れられないのに、関係はそのままでいたいなんて、男らしいことではないのかもしれない。
 そうだとしたら、おれは……。
「まあ、いいけどね。千里くんがそういう人だから、僕も踏ん切りがつけられたんだからさぁ」
 再び笑顔に戻ったかと思うと、宮間はおもむろに自分のズボンを下ろした。
 ビンとそそり立ったものが飛び出てきて、思わず息を飲む。
「千里くんを味わわせてもらったから、今度は千里くんに僕をたくさん味わってほしいな」
「な、何言って……しまえよ、ソレ……」
 どす黒く醜悪な形をしたものが、おれに向けられている。
 気持ち悪いと思った。……が、それだけじゃない。
「気になるよね? どんな味なのか、しゃぶって確かめたくなるよね?」
「……っ! ば、バカかっ! そんな、コト……」
「でも、すごく興味ありそうな顔で見てたよ? ふふっ、素直になりなよ」 「興味なんて、全然……」
 なぜか強く否定できない。
 おれの心が、少しずつおれのモノじゃなくなってきてるような感覚。
 なんだよ、これ。おれ、一体どうして……興奮してきてるんだ?
「千里くんは案外頑固だから、人に言われたことを素直には認められないかもしれないけど、いいよ。千里くんの意志なんて、もう僕にはあまり関係ないからね!」
 体に絡みついていた舌が、力任せにおれの体を宮間の前まで動かし、跪かせる。
 眼前に凶悪なモノが突きつけられ、反射的に顔を背けた。
「はーい、こっち向いて、口を開けて……ねっ!」
「や、やめ、んむぐぅっ!?」

 

 有無を言わさず、宮間は強引におれの顔を引き寄せると、口の中に無理やりぶっといチ○コをねじ込んできた。
「はぁぁ……これが千里くんの口の中かぁ。あったかくて、ぬるぬるしてて、絡みついてくるみたいだ……」
「ん、ぐぅぅ……ご、ごふっ……む、むへぇ……!」
 抜け、と言おうとするが、上手く言葉にならない。
 むせかえりそうになるのに、宮間はおれの顔を掴んで離さない。
 おれの中に、否応なしに宮間のニオイが充満してくる。
「そんな潤んだ目で見られたら、もう我慢出来ないや……動くね」
 おれの頭を引き寄せて、思い切り喉の奥までチ○コが入り込んできた。
「んごぉっ!」
 おれの言葉も待たず、宮間は自らの欲望を満たそうと、そのまま腰を振り始める。
「んごぉっ!? お゛っ! ごぇっ!」
 喉を突かれる度に、吐き出しそうになる。
 おれの口が、ただの性処理道具にされてしまっている。
「ああっ! 気持ちいい! 千里くんの口! 気持ちよすぎるううっ!! 千里くんも気持ちいい!? ねえ!?」
「んぐぅっ! んっ、んぶぅぅっ!! おっ、おごっ!」
 ほとんど息も出来ないのに、答えられるわけがない。
 喉の奥を突かれると、チ○コが震えてしまうなんて、言えるわけがない。
 生臭いニオイを嗅いでいると、なんだか頭がぼんやりとしてくる。
 これも宮間の汁のせいなんだろうか……。
「ごぶっ! ぶっ、んぐっ! んちゅ、ぢゅっ、ぐぶっ!」
 宮間は味わえと言ったが、呼吸もままならないほど突っ込まれていては、味わう余裕なんてない。
 必死に酸素を取り込もうと、舌と顎を動かし、少しでも苦痛を和らげるようとするしかない。
「はぁ、はぁっ、はぁぁ……千里くん、どう? おいしい?」
「ぶはっ……げほっ、ごほっ! は、ぁ……ぜ、全然、うまくなんて……ねぇよ……」
 チ○コを引き抜いて聞いてきた宮間に、おれはなんとかそう返す。
 が、宮間は笑顔のまま、おれの頭を優しく撫でてきた。
「そんな興奮した顔で言われても、説得力ないよ? おいしかったんだねぇ、気持ちよかったんだねぇ」
「ち、ちがっ……」
「それじゃ、もうやめてあげようか?」
「え……」
 突然の申し出に、おれは言葉を詰まらせる。
 もう、やめてくれる……もう、アレを口に突っ込まれない……?
 おれの唾液でぬらぬら光る宮間のチ○コから、目が離せない。
 少し開いた口の端から、ぽたりと涎が垂れた。
「千里くん、やめてほしくなさそうだね。ふふっ、ヨダレなんて垂らしちゃって、可愛いなあ」
「こ、これはそんなんじゃ!」
「もういいよ。千里くんが素直じゃないのは知ってるから。だから、これを突っ込んで欲しいなら、口を少し開けるだけでいいよ」
 口を開けるだけ……?
 どうせこいつは、おれが口を開かなくても、また無理やりアレをねじ込んでくるんだろう。
 だったら、素直に言うことを聞いたほうが……。
(って、何考えてんだおれは!)
 快楽に身を任せていいわけがない。
 そんなものに負けるなんて、だめだ、ここは頑として口を閉ざす、それ以外にない。
 あんな汚いモノを突っ込まれて、嬉しいわけがない、あんな臭くて、大きくて、えっちな形をしたものなんて――
「開いたね」
「……ぁ」
 思考に思考を重ねている内に、おれはいつの間にか、口をほんの少し、開いてしまっていた。
「それじゃ約束通り、突っ込んであげる!」 「あ……あ、あぁぁああああ! 違う、これは……んぶぅっ!?」
 宮間はおれの顔を掴み、再び巨大なモノが口内に侵入させてきた。
 先ほどまでよりも、一層激しく、おれの喉を圧迫してくる。
「ぐぶぅぅっ!? んぶっ! んごっ! ごほぉっ! や、やぁっ……ぐ! んっ! んんぅっ!!」
 もう宮間は完全におれのことを壊そうとしていた。
 自分の欲望をぶつけるだけの、性玩具としておれを扱っていた。
 それも、仕方ないのかもしれない。
 だって、苦しいのに、恥ずかしいのに、こんなにも満たされている。
 宮間自身の硬さが、男らしいと感じてしまう。
 生臭いニオイも、ひどくえろく思えて、このニオイの元が今から口に出されるのかと思うと、股間が熱くなって、チ○コがギンギンになってしまう。
(ああ……もうだめなんだ、おれ……もうどうにでもなっちまえばいい……)
 ただただ、気持ちいい。それだけであとはなにもいらない。
 ぼんやりした頭で、そんなことを思う。
「はぁっ! はぁっ! はぁっ! そ、そろそろ出る! きてる、きてるよ!」
「ごっ! ごっ! ごぉっ! んぐぇっ! ぶっ!」
 絶頂が近いのか、宮間はより一層腰を動かしてくる。
 おれの体も、深い部分を突かれる度に、歓喜に震え、軽い絶頂を繰り返していた。
 意識がぽーっとして、口が玩具にされているのも、遠い夢の出来事のようだ。
「で、出るよぉ千里くん! 喉の奥でたっぷり味わって!」
 ドクンッ!
「んぐぅっ!?」
 ドプッ! ドプッ! ビュプププッッ!
「むぐぅぅっ!? んんんんーーーーーっっ!! んくッ、んっ、んぐゥゥッ!」
 灼熱の塊が、喉に直接ぶち当たってくる。
 喉を鳴らして、どろどろと粘着く液体を、なんとか飲み下していく。
「んっ、んむっ!? んっ……んふぅぅぅ……っ」  宮間のニオイをした汁が体の中に流れ込んでくるのを感じて、おれはまた小さくイッてしまった。
 ビクビクッ、とチ○コが震え上がり、先端から白く濁った精液がにじみ出る。
 最後に残ったおれの理性が、一緒に漏れ出てしまったような気さえした。
(もう、体の内側も全部、染められちまったんだな……)
 自分が誰かの所有物にされてしまったかのような喪失感と、充足感。
 相反する二つの感情にとらわれたおれの目から、つうと涙が伝った。

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